かつては若者を中心に爆発的な人気を誇った「PHS」サービスが2020年7月31日2021年1月31日(※1)で終了します。
この日をもって、25年におよぶPHSの電波が停止されるため、これ以降のPHS利用はできなくなります。
PHSの新機種はすでに発売されていないため、現在PHSをご利用の方で「メインの通話・通信用でPHSを使っている」という方は少ないのではないでしょうか?
この記事ではワイモバイルがPHSサービス終了までの最後の駆け込みとして実施している「PHSからスマホへの乗り換え」キャンペーンを紹介します。
PHSのサービス終了のご案内 | ワイモバイル
4/17追記:サービス終了が2021年1月末へ延期
2020年4月17日、ワイモバイル(およびソフトバンク)から「PHSサービス終了を2020年7月末予定から2021年1月末へ延期」との発表がありました。
また、多くの医療機関でも利用されているテレメタリングプランについては2023年3月末がサービス終了予定となります。
新型コロナウィルスの影響による契約移行手続きの遅延などに対応するための延期措置となります。
これにより、PHS利用については以下のようになります。
- PHSサービス終了は当初予定の2020年7月末から20201年1月末へ延期(一般向け・医療機関向け)
- IoTなどで多く利用されているテレメタリングサービスは2023年3月末終了(従来通り)
- 予定通り、2020年4月1日以降の解約・プラン変更等で発生する各種移行手数料・解約違約金は免除される
PHS利用者はどうする?
停波を待つ(自動解約)
まず、停波まであと1年を切ったこの時期にまだPHSをご利用・お持ちの方は「このまま停波を迎える」方が多いかもしれません。
NTTパーソナルやアステルなどのPHSが停波した時も、そしてNTTドコモの「mova(ムーバ)」が停波したときも、多くの人たちがサービス終了に立ち会いました。
現在ワイモバイルのPHSをご利用の方も、多くの人がPHSサービスの停波を見守るのかな、と思います。
PHSサービスを契約したままの状態で2020年7月31日2021年1月31日(サービス終了日)を過ぎると、サービス終了と同時に自動的にPHSサービスは解約となります。
この場合、契約形態にかかわらず、解約の違約金などは発生しません。
契約解除料金の免除(3/9)
従来より、2020年7月31日2021年1月31日のサービス停止(PHS停波)による自動解約時にはPHSサービスの契約解除料は不要でした。
加えて、2020年3月9日に「4/1以降は契約解除料免除」となることがワイモバイルより発表されました。
PHSサービス 各種契約解除料金の免除について | ワイモバイル
これにより、2020年4月1日以降はいつ解約しても契約解除料不要となります。
- PHS停波(2021年1月末)により自動解約・違約金なし
- 2020年4月1日以降は解約・乗換(MNP)による違約金なし
⇒ ただし他社への乗換(MNP転出)の場合はMNP転出手数料(3,300円)必要
⇒ ワイモバイルへの乗換(番号移行)なら移行手数料不要
他社へ乗り換える
現在のPHSを通話でもご利用なら、そのまま他社へ同番移行(乗り換え)ができます。
ドコモ・au・ソフトバンクを始めとして、格安SIMへの乗り換えもできます。
この乗り換えの手続きはPHSが停波(2020年7月31日2021年1月31日)前に行わなければ、自動解約となり電話番号は失効します。
他社への乗り換えの場合には通常の手続き同様、ワイモバイルで「MNP予約番号」を発行してもらう必要があります。
「MNP予約番号」の発行自体は無料で何回でも可能ですが、乗り換え先での回線切り替えが完了した時点でワイモバイルから「MNP転出手数料3,300円」が請求されます。
- 他社のスマホへ乗換(同番移行)も可能
- 他社へ乗り換えなら停波(2021年1月末)前に!
⇒ 2021年1月末で自動解約となり電話番号失効するため - 他社へ乗り換える場合は違約金不要、MNP転出手数料(3,300円)必要
ワイモバイル・ソフトバンクへお得に乗り換える
そして、PHSをそのままワイモバイルのスマホへ同番移行すると、お得な特典が受けられます。
ワイモバイルはDDIポケットからWillcomを経て現在PHSを運営していますが、ワイモバイルが運営する格安SIMへ乗り換えることができます。
この場合、PHSもスマホも同じワイモバイルなので正確には「契約変更」という手続きになりますが、もちろん電話番号は同番でスマホへ移行することができます。
- ワイモバイルのスマホへ乗換(同番移行)も可能
- ワイモバイルへ乗り換えなら停波(2021年1月末)前に!
⇒ 2021年1月末で自動解約となり電話番号失効するため - ワイモバイルへ乗り換える場合は違約金不要、MNP転出手数料不要、ワイモバイルでの初期費用不要
- ワイモバイルへ乗り換えならメールアドレスもそのまま使える
ワイモバイルへ乗り換え
電話番号もメールアドレスもそのまま移行
現在お使いのPHSをワイモバイルのスマホへ乗り換えた場合、PHSの電話番号とメールアドレスがそのままスマホで利用できます。
ワイモバイルのスマホへ乗り換える場合の最大のメリットは「メールアドレスがスマホでもそのまま使える」という点だと思います。
私も正直、今となってはPHSの電話番号には何の未練もありませんが、「〇〇@willcom.com」のメールアドレスには愛着があります。
- ワイモバイルスマホへ乗り換えなら電話番号そのまま
- ワイモバイルスマホへ乗り換えならメールアドレスもそのまま
スマホでも国内通話かけ放題
また、現在PHSからスマホへ乗り換えた方は、今後次の機種変更まで「スーパーだれとでも定額(月額1,100円)」のオプション料金が無料となります。
「スーパーだれとでも定額」とは大手キャリアの「かけ放題」に相当するオプションで、国内通話の通話料金が通話時間に関係なく無料となる「かけ放題オプション」です。
ワイモバイルのスマホ大はドコモ・ソフトバンク・auなどの大手キャリアの半額より少し安くで使えます。その上、格安SIMで唯一提供されている「完全かけ放題」の「スーパーだれとでも定額」が次回機種変更までずっと無料で使えることで、今後のスマホの利用料はぐっと安くなります。
国内通話かけ放題をずっと無料にもできる
ワイモバイルでは契約者がスマホを新しく購入できる機種変更(追加購入)サービスを提供しています。
そして、国内通話かけ放題が無料となる条件の「次回機種変更」とは、ワイモバイルの機種変更サービスを利用して機種変更した場合を言います。
ご自分で格安スマホを調達して利用する場合(ワイモバイルの機種変更サービスを利用しない場合)には、「スーパーだれとでも定額無料」は継続されます。
たとえば、「スマホを新しいiPhoneに機種変更したい!」と思った時にワイモバイルの機種変更サービスを利用して機種変更(追加購入)するのではなく、アップルストアから購入すれば「次回機種変更」には該当しません。
つまり、ワイモバイルの機種変更サービスを利用してスマホを新しくしなければ、ずっと「国内通話無料(スーパーだれとでも定額無料)」の特典は継続されます。
乗り換え時の手数料無料
PHSからワイモバイル「スマホベーシックプラン」へ乗り換える場合には、従来はPHSからスマホへの契約変更となります。
この場合、従来は「PHSの契約解除料(違約金)」「PHSのMNP転出手数料」「スマホの初期事務手数料」が必要となり、最大で総額15,500円の手数料となります。
ワイモバイルでは2020/4/1よりPHSの契約解除料を無料とし、さらに「PHSからスマホへの乗り換えキャンペーン」により「MNP転出手数料」「スマホの事務手数料」を無料としています。
よって、一切の手数料なしでワイモバイルのスマホに乗り換えることができるようになりました。
指定機種(スマホ)ならスマホも無料
さらにキャンペーン強化で、ワイモバイルが販売するスマホの中から指定スマホであればスマホ代金も無料となっています。
無料となる指定スマホは以下の機種で、契約変更の手続き時に指定スマホを選ぶことで機種代金一括ゼロ円となります。
指定スマホ | 一括価格 |
---|---|
iPhone SE(第二世代)64GBモデル | 0円 |
Xperia 8 | 0円 |
Android One S6 | 0円 |
HUAWEI P30 lite | 0円 |
かんたんスマホ | 0円 |
Android One X5 | 0円 |
DIGNO ケータイ3 | 0円 |
AQUOS ケータイ3 | 0円 |
Simply | 0円 |
目玉はやはり「iPhone SE(第二世代)64GBモデルが0円」です。
2020年4月に発売されたばかりの新モデル、現在でも4.5万円ほどで各社から販売されています。
これがPHSからの機種変更(契約変更)だと機種代金0円、加えてPHS側のMNP転出手数料無料、解約金無料、スマホ側の初期手数料無料のすべて無料で購入(もらえる?)できます。
PHSからの機種変更(PHSからスマホへ)でiPhone SE(64GBモデル)が無料
今ならPHSからワイモバイルスマホへの契約変更(機種変更)でiPhone SE(第二世代)64GBモデルが機種代金無料です。
- PHSの解約料・MNP転出手数料無料
- ワイモバイルでの契約初期費用無料
- iPhone SE(第二世代)64GBモデルが無料
つまり、お金をかけずにPHSからiPhone SE(第二世代)64GBモデルに乗り換えることができます。
費用項目 | 64GBモデル | 128GBモデル | |
---|---|---|---|
機種代金(一括払い) | 0円 | 56,880円 | |
分割払い | 24回払い | – | 2,370円/月 |
36回払い | – | 1,580円/月 |
PHSからスマホへ乗り換え料金イメージ
PHSからワイモバイルのスマホに乗り換える場合、新しい料金プランは「スマホベーシックプラン」となります。
ワイモバイルのスマホは広告では「月額1,628円」などと謳っていますが、複数の割引条件を満たしてのこの料金です。
基本的には「月に3ギガ」のプランで月額2,680円、それに「スーパーだれとでも定額(月額1,100円)」が無料でついて「完全かけ放題・月に3ギガで2,680円」が基本となります。
「スマホベーシックプラン」の基本プランは以下のようになります。
スマホベーシックプラン | |||
---|---|---|---|
S | M | R | |
月額料金 | 2,680円 | 3,680円 | 4,680円 |
基本データ容量 | 3GB | 10GB | 14GB |
音声通話 | 10分かけ放題標準 ※10分超過後は22円/30秒 |
||
PHSからの乗換なら「スーパー誰とでも定額(1,000円/月)」が無料 | |||
契約形態 | 契約期間の縛りナシ ※いつ解約しても契約解除料不要 |
この基本プランにキャンペーン特典である「新規割(770円/月を割引)」と「家族割(550円/月を割引)」が適用されると仮定して「最安で1,628円~」という広告になっているので注意してください。
スマホベーシックプランには契約期間の縛りがないため、いつでも解約・乗り換えができる点が魅力です。
よって、PHSを解約するか乗り換えるか、で迷っている場合は、すべて無料でワイモバイルのスマホベーシックプランに乗り換えてみることをおすすめします。
⇒ 迷っているなら乗換てみることをおすすめ
迷ってるなら乗り換えておこう!
現在お使いのPHSをどうしようか?と迷っているならiPhoneSE(第二世代)をもらって(無料で買って)乗り換えておくことをおすすめします。
乗り換える場合の手数料はすべて無料、iPhoneSE(第二世代)も無料です。
万が一「乗り換えたけど、やっぱり解約しよう」と思った場合でもスマホベーシックプランは解約時の違約金はありません(無料で解約)。
また、無料でもらったiPhoneSE(第二世代)も「短期解約だからお金払って!」と言われることもありません。
2019年5月に通信事業者にいわゆる「完全分離プラン」が導入(法制度化)されました。
「完全分離プラン」のポイントは以下の2点です。
- 「端末購入を条件に通信料金割引」を禁止
- 「一定期間の継続契約を条件とした端末代金の割引」を禁止
つまり「短期解約したから端末代金割引はなしね!」というのは法律違反であり、回線契約期間を理由として端末代金が変更(無料から有料へ)されることはありません。
公式オンラインショップでの契約変更は1/15まで
このように、ワイモバイル公式オンラインショップでは最後の駆け込みでキャンペーン特典てんこ盛りで契約変更を受け付けています。
- iPhone SE(第二世代)64GBモデルがタダ
- 契約変更の手数料が全部タダ
- 国内通話完全かけ放題オプションもタダ
そして、公式オンラインショップで全部タダで契約変更できるのは、2021年1月15日までの受付となります。
2021年1月15日以降も、1月末までは実店舗での契約変更ができますが、上記のような「全部タダ」のキャンペーン特典は適用されません。
ワイモバイルのスマホベーシックプランは「契約期間の縛りなし」なのでいつ解約しても無料、「PHSをどうしようかな?」と迷っている方は「全部タダ」でとりあえず契約変更してみることをおすすめします。
ワイモバイル「スマホベーシックプラン」
基本料金
契約形態
PHSからスマホへ乗り換える場合の料金プランは新しいプラン「スマホベーシックプラン」となります。
「スマホベーシックプラン」は契約期間の定めがありません。いつ解約しても違約金不要、という料金プランです。
キャンペーン・割引サービス
また、PHSからの乗り換えに対するキャンペーン・特典ではありませんが、PHSからスマホへ契約変更する場合の特典として、以下の特典が適用されます。
半年間700円割引の「新規割」
スマホの月額料金を半年間毎月700円割引してくれる「新規割」が適用されます。
これにより、「月に3ギガ」プランの月額2,680円が半年間限定で1,980円となります。
増量オプション無料キャンペーン
また、毎月使えるギガを増量してくれる「増量オプション(月額500円)」を13か月間無料で適用してくれます。
この「増量オプション無料キャンペーン」により、「月に3ギガ」が「月に4ギガ」となるし、「月に9ギガ」が「月に12ギガ」と増量されます。
ただし、この「増量オプション無料キャンペーン」は2019年11月28日までの期間限定キャンペーンです。
家族割引
ワイモバイルのスマホ(スマホプラン・スマホベーシックプラン)を複数回線ご利用なら、2回線目からは「家族割引」の対象となり月額500円の割引が受けられます。
2回線目以降のすべての回線に対して月額550円割引なので、かなりの太っ腹な割引と言えます。
おうち割光セット
また、自宅の光回線をソフトバンク光にすると「おうち割光セット」の割引対象となります。
「おうち割光セット」は月額500円から1,000円の割引となり、スマホプラン・スマホベーシックプランのプランサイズ(S/M/R/L)で異なってきます。
料金プラン/プランサイズ | 割引額(月額) |
---|---|
スマホベーシックプラン(S/M/R) スマホプラン(S) |
500円 |
スマホプラン(M) | 700円 |
スマホプラン(L) | 1,000円 |
ただし「おうち割光セット」の適用を受けるためには「ホワイト光電話(月額500円~)」のオプション契約が必須となります。
そのため、目安としては2回線以上の契約がある場合にお得になる割引と言えます。
PHSからスマホへ乗り換える
乗り換え申し込み手順
PHSからワイモバイルスマホへ乗り換える場合にちょっと分かりづらいのが「契約方法」です。
契約方法には「新規契約」「のりかえ」「機種変更」がありますが、PHSからワイモバイルスマホへ乗り換える場合の「契約変更」がありません。
この場合、いったん「機種変更」を選んだ後に「現在お使いの端末・プラン」で「PHS」を選択することで、「機種変更(契約変更)」となります。
乗り換えに必要なもの
ワイモバイルのPHSからワイモバイルのスマホへ乗り換える場合には「契約変更」となり、「乗り換え(MNP)」ではありません。そのため、事前に「MNP予約番号」などの取得は不要です。
申し込み時には「My Y!mobile」へのログインが必要で、現在の契約(契約者氏名・住所など)情報をもとにPHSからスマホへの契約変更が行われます。
いつまでに乗り換えれば間に合う?
PHSサービスは2020年7月31日2021年1月31日で終了します。
ただし、公式オンラインショップで「全部タダ」で契約変更できるのは2021年1月15日の受付までです。
ワイモバイルオンラインショップでの契約変更は手続き翌日には新しいスマホとSIMが発送されるので、全国手続きから3日後程度には手元に届くはずです。
手元に届いたら新しいスマホとSIMで「開通手続き」を自分でおこなうことで回線切り替えが完了します。「開通手続き」は専用の電話番号へ電話して「電話番号」と「4桁の暗証番号」を入力するだけです。
ワイモバイル回線切り替え窓口 ※自動ガイダンス |
0800-919-9809 ※10:00~19:00 |
---|
自分で開通手続きを行わない場合にはスマホとSIMの受け取り後6日後に自動的(強制的)に回線切り替えが行われます。
つまり、遅くてもサービス終了の10日前(2020年7月20日まで)には契約変更手続きを行っておきましょう。
まとめ
PHSサービスの終了はいつ?終了したらどうなる?
PHSサービスは2020年7月31日2021年1月31日で終了します。PHSサービスをご契約の方は2020年7月31日2021年1月31日をもって契約終了となります。
この場合、違約金等は発生しません。
使い続ける場合はどうする?
PHSから携帯電話へ乗り換え(MNP)ができます。ワイモバイルから「MNP予約番号」をもらい、他社(キャリア・格安SIM)への乗り換えで同番移行ができます。
また、ワイモバイルのスマホへ「契約変更」することができます。この場合は同じ会社(ソフトバンク)内での処理となるため、「MNP予約番号」不要で契約手続きのみとなります。
ワイモバイルのスマホへ乗り換えるメリットは?
電話番号がそのまま使えるうえに、ご利用中のPHSのメールアドレスもそのままスマホで使い続けることができます。
また、PHSからスマホへの契約変更に対して、完全かけ放題オプション「スーパーだれとでも定額(月額1,100円)」がずっと無料で提供されるキャンペーンが実施されています。
- ワイモバイルスマホへ乗り換えなら電話番号そのまま
- ワイモバイルスマホへ乗り換えならメールアドレスもそのまま
- 完全かけ放題「スーパーだれとでも定額」が次回機種変更まで無料
- ワイモバイル内の契約変更なので、手続き簡単