2023年5月23日にKDDIはUQモバイルブランドの新料金プラン「トクトクプラン」を発表、6月1日より新規受付を開始します。
UQ mobile、「コミコミプラン」「トクトクプラン」「ミニミニプラン」提供開始 | KDDI
新しく発表されたプランは「ミニミニプラン」「トクトクプラン」「コミコミプラン」の3つですが、旧プラン「くりこしプラン+5G」と比べると非常に複雑な料金体系になっています。
特にトクトクプランは料金体系が「1GB/月まで」と「最大15GBまで」の二段階従量制になっており、楽天モバイル「最強プラン」を意識したプランとも言えます。
この記事では新プラン3つのうち「トクトクプラン」についてその複雑な料金・割引体系、そして通話・通信サービスの特徴について詳しく説明していきます。
トクトクプランのデメリット
トクトクプランの特徴をメリットとデメリットに分けてざっくりとみてみましょう。
まずはデメリットから。
デメリット① 基本料金はかなり高い(値上げ)
広告ではトクトクプランは「データ容量15GB/月で月額1,980円!」と謳っていますが、実は基本料金は15GB/月で月額3,465円とかなり高い価格設定です。
旧プラン「くりこしプラン+5G」から比べるとかなり値上げされた料金プランです。
この月額3,465円/月にさまざまな(複雑な)割引が適用されて「データ容量15GB/月で月額1,980円」となる点に注意が必要です。
デメリット② 「自宅セット割」が適用されないとかなり高い
トクトクプランの基本月額料金は3,465円と月間データ容量15GBにしてはかなり高額ですが、「自宅セット割」という割引サービスが適用されると月額1,100円もの割引が適用されて月額2,365円と結構安くなります。
「自宅セット割」には「インターネットコース」と「でんきコース」があります。
「自宅セット割インターネットコース」は自宅固定回線(光回線など)がKDDI指定のサービスである場合に適用されます。
「自宅セット割でんきコース」はKDDIが提供する自由電力サービス「auでんき」の契約がある場合に適用されます。
そして自宅セット割が適用されると月額3,465円が月額2,365円になる、という料金の仕組みです。
つまりトクトクプランはこの「自宅セット割」前提の料金体系とも言え、「自宅セット割」を適用されない場合には他社の同スペックのプランを検討するべきでしょう。
デメリット③ 「家族セット割」の割引額が少ない
「自宅セット割」が適用されない場合でも、ご家族またはおひとりで複数のトクトクプラン契約があれば「家族セット割」が適用されます。
「家族セット割」では契約回線すべてに対して月額550円の割引をしてくれます。
この結果、月額3,465円のトクトクプランは割引適用後に月額2,915円となります。
ですが月間データ容量15GBのプランとしては月額2,915円でもまだ高いです。
デメリット④ au PAYカードで支払わなければ損をする
毎月のお支払いを「au PAYカード」で支払うことで「au PAYカードお支払い割」が適用されます。
「au PAYカードお支払い割」は1回線に対して月額187円の割引となります。
複数回線契約がありすべてau PAYカードで支払う場合には契約回線数分に対して月額187円の割引が適用されます。
デメリット⑤ 2段階従量制なのに1GBか15GBしか料金が変わらない
トクトクプランは「あまり使わない月は月額990円の従量制プラン」と安さを訴求していますが、従量制といっても「1GB未満なら990円(実は2,277円)」「15GBまでは3,465円」という2段階制料金になっており、あまりにも極端な従量制プランです。
「~1GB/月」だけでなく「~3GB/月」や「~5GB/月」などもあれば十分に楽天モバイル「最強プラン」などへの対抗プランとも言えますが、「1GB未満」だけではほとんど意味似ない2段階従量制です。
※「月額990円」という値段を見せたいだけの仕組みに思えてしまいます・・・
デメリット⑥ 契約時の事務手数料が必要
トクトクプラン契約時には契約事務手数料3,850円が必要です(auからのプラン変更時を除く)。
UQモバイルはKDDI(au)の中のサブブランドと位置付けられていますが、他社のサブブランドではオンライン契約に限り契約時の事務手数料が不要です。
UQモバイル「トクトクプラン」はオンライン契約であっても契約時の事務手数料が請求されるため、ちょっと損した気分になります。
デメリット⑦ 無料通話は別途オプション
基本料金は「データ容量15GB/月で月額3,465円」と高いですが、この中に無料通話は含まれません。
もし無料通話オプションが欲しい場合には別途有料による無料通話オプションが必要となります。
デメリット⑧ 低速通信「節約モード」が使えない
今までのUQモバイルでは「節約モード」というアプリでいつでも低速通信(使い放題)に切り替えられる機能(通信モード)がありました。
この「節約モード」がトクトクプランでは廃止、アプリでの高速・低速切り替えができなくなりました。
トクトクプランのメリット
次にメリットです。
メリット① 余ったデータ容量の次月繰り越しに対応
トクトクプランでは毎月月初(1日)に15GBのデータ通信容量が付与されます。
この時付与されるデータ通信容量の有効期限は2か月間です。
つまり、付与された当月に15GBを使い切らなくても、余ったデータ容量は翌月末まで使える、という「余ったデータ容量の次月繰り越し」の仕組みになっています。
大手キャリアのメインプランでは「有効期限が当月末まで」なので使い切れないデータ容量は月末で消えてなくなってしまいますが、トクトクプランなら余ったデータ容量の無駄なく使い切ることができます。
メリット② 店舗サポート・電話サポートあり
トクトクプランは他社のサブブランドのように「オンライン専用プラン」ではないため、実店舗や電話(フリーダイヤル)によるサポートを受けることができます。
オンライン専用プラン(ahamo・LINEMO・povoなど)ではチャットによるサポートしか受けられないためあまりスマホに詳しくない人が困ったことになるとどうしようもなくなってしまいます。
トクトクプランならいざとなっても店舗へ行ったり電話により困りごとを相談することができます。
UQモバイル「トクトクプラン」の料金プランと割引サービス
トクトクプランをざっくりとメリット・デメリットで見てきましたが、ここからは料金プランと割引サービスを詳しく見ていきます。
UQモバイル新プラン「トクトクプラン」は非常に複雑な料金プランになっています。
複雑な割引の仕組みにより「安いと思ったけど全然安くなかった!」とならないよう、トクトクプランを徹底解説していきます。
まずは料金プラン、基本は月額3,465円(税込み)
トクトクプランは広告では「1GBまで990円/月」「15GBまで1,980円/月」と表現されており、これだけ見るとまぁ安い部類に入ります。
しかし、割引を含まない基本料金は月額3,465円となっています。
トクトクプランの基本料金および割引サービスは以下のようになっています。
費用項目 | 費用(月額) | |
---|---|---|
基本料金 | 3,465円/月 ※月間データ容量15GB/月 |
|
割引 | 自宅セット割 | -1,100円/月 |
家族セット割 | -550円/月 | |
au Payカードお支払い割 | -187円/月 | |
1GB未満データ利用時割引 | -1,188円/月 |
つまり、トクトクプランの基本仕様は「月間データ容量15GBで月額3,465円」というプランです。高いですね。
自宅セット割
自宅セット割が適用されると月額料金から1,100円が永年割引されます。
自宅セット割には「インターネットコース」と「でんきコース」があり、どちらかの条件を満たすと「自宅セット割」が適用されます。
「自宅セット割インターネットコース」はKDDI指定の自宅固定回線(auひかり・地域電力系光回線・CATVなど)とのセット利用で適用される割引です。
「自宅セット割でんきコース」はKDDIの自由電力サービス「auでんき」への加入で適用される割引です。
家族セット割
UQモバイルをご家族またはおひとりで複数回線契約している場合には「家族セット割」が適用され、永年月額550円が割引されます。
UQモバイルはサービス開始以来新しい料金プランをどんどん出していますが、この「家族セット割」で「複数回線契約」とみなされるのは以下の「カウント対象プラン」のみとなります。
そしてカウント対象プランでの契約が複数ある場合、「割引対象プラン」に対して月額550円の割引が適用されます。
カウント対象プラン | ミニミニプラン/トクトクプラン/コミコミプラン/くりこしプラン+5G(S/M/L) |
---|---|
割引対象プラン | ミニミニプラン/トクトクプラン |
例えば昔のプランに「スマホプラン」というのがありますがスマホプランとトクトクプランの契約があっても「スマホプランはカウント対象プラン」ではないため「複数回線契約」にはなりません。
また「くりこしプラン+5G」とトクトクプランの契約がある場合、どちらもカウント対象プランなので「複数回線契約」となりますが割引対象はトクトクプラン契約の回線のみ割引となります。
「自宅セット割」と「家族セット割」の重複適用は不可
自宅セット割と家族セット割の重複適用はできず、両方の割引条件を満たしている場合には割引額が大きい「自宅セット割」が適用されます。
au PAYカードお支払い割
毎月の月額料金のお支払方法を「au PAYカード払い」とした場合、「au PAYカードお支払い割」として月額187円が永年割引されます。
~1GBデータ利用割引
そしてデータ通信料が1GB/月未満だった場合に「~1GBデータ利用割引」が適用されます。
これは月単位にその月のデータ通信容量が1GB/月未満であった場合に自動適用される割引で割引額は1,188円/月となります。
トクトクプランの広告では「1GBまでなら月額990円(税込み)」と記載されていますが、この月額990円にはこれらの割引が適用されることで初めて月額990円となる複雑な仕組みです。
基本料金が3,465円/月なので「1GBデータ利用割引」だけなら月額2,277円/月となります。
月間データ容量1GB/月で月額2,277円/月です・・・高いですね。
サービスの抱き合わせで「15GB/月で2,178円」
このようにUQモバイル新プラン「トクトクプラン」はデータ通信容量15GBがついて月額3,465円です。
※無料通話オプションは別途有料オプション
UQモバイルの従来からの料金プランから見るとかなりの値上げされた料金プランとなります。
この月額3,465円に対してKDDI(au)のサービス利用・契約による割引を適用することで最安で月額1,980円まで安くすることができる割引に仕組みになります。
割引サービスをフル適用で月額2,178円
トクトクプランを最も安く使うためには以下の割引サービスの組み合わせとなります。
費用項目 | 費用(月額) | |
---|---|---|
基本料金 | 3,465円/月 ※月間データ容量15GB/月 |
|
割引 | 自宅セット割 | -1,100円/月 |
au Payカードお支払い割 | -187円/月 |
「自宅セット割」「au PAYお支払い割」の2つの割引サービス適用で月額3,465円が月額2,178円となります。
割引額が大きい「自宅セット割」を適用させるためには、自宅の固定回線としてKDDI指定の光回線・ケーブルテレビ回線・ホームルーター(WiMAX)を同時契約する必要があります(自宅セット割インターネットコース)。
または自宅の電力契約を「auでんき」と契約することで「自宅セット割でんきコース」としての割引適用となります。
複数回線契約で月額2,728円
自宅セット割が適用されなくても、家族または一人でトクトクプランを複数回線契約している場合には「家族セット割」が提供されます。
この場合、「家族セット割」の割引が550円
さらに「1GB/月なら月額990円」
さらに月間のデータ通信容量が1GB未満であれば「~1GBデータ利用割引」として月額1,188円の割引が適用されます。
これにより、「自宅セット割(1,100円)」「au PAYカードお支払い割(187円)」に加えて「au PAYお支払い割」1,188円の割引が適用され、月額990円となる料金プランです。
大きな変化!?トクトクプランの通信・通話サービス
余ったデータ容量の次月繰り越しに対応
トクトクプランは毎月15GBのデータ容量が付与されるプランですが、付与されるデータ容量の有効期限は2か月間です。
つまり、毎月貰ったデータ容量はその月で使い切らなくても(余っても)翌月末まで繰り越して使うことができる仕組みになっています。
大手キャリアの多くのプランではデータ通信容量の有効期限は1か月間なので余ったデータ容量は月末には消えてしまいますが、トクトクプランなら有効期限2か月であり翌月末まで無駄なく使いきることができます。
使い勝手の良い低速通信は使えない
UQモバイルの大きな特徴として「節約モード」という低速通信サービスがあります。
これはアプリでいつでも通信速度を「高速通信・低速通信」切り替えることができる機能で、「低速通信」の場合には基本データ容量を消費せずに通信することができるサービスです。
このため、通常の待ち受け状態やメール・SNSなどの利用時には「低速モード」に設定しておくことでデータ通信料無料で使うことができる、UQモバイルの特徴的なサービスです。
しかし、残念ながらトクトクプランではこの「節約モード」の機能は利用できない仕様になってしまいました。
従来からUQモバイルをお使いの方で「節約モード」に魅力を感じている方は、トクトクプラン検討時には「節約モードは使えない」という点に注意が必要です。
無料通話は別途有料オプション
トクトクプランの音声通話料金は22円/30b秒の従量課金です。
基本料金内に無料通話オプションは含まれませんが、必要に応じて3つの無料通話オプションから選んでオプション契約することができます。
UQモバイルが提供する無料通話オプションは他社のオプションよりも使い勝手の良い仕様になっており、以下の3つのオプションが提供されます。
無料通話オプション | 月額料金 | 無料通話サービス |
---|---|---|
通話パック | 550円/月 | 60分無料通話 |
通話放題ライト | 880円/月 | 10分かけ放題 |
通話放題 | 1980円/月 | 国内通話かけ放題 |
では無料通話オプションについて説明していきます。
オプション① 60分無料通話「通話パック」
60分相当の通話料金が無料(割引)されるのが「通話パック」です。
UQモバイルの標準通話料金は22円/30秒の従量課金ですが、通話パックにより毎月の通話料金から2,640円が割引されるという無料通話オプションです。
つまり月額550円を払ってオプション加入すると最大2,640円の通話料金が割引される、というかなりお得なオプションになります。
電話を掛ける回数は少ないけど毎月何回かは長電話をする、という人におすすめの無料通話オプションです。
オプション② 10分かけ放題「通話放題ライト」
国内通話での一回の通話の最初の10分間が通話料無料となるのが「通話放題ライト」月額880円です。
いわゆる10分無料通話で、通話の最初の10分間は通話料金無料、10分超過後は22円/30秒の従量課金という通話料金になります。
短い時間の音声通話発信をよく使う、という人におすすめのオプションになります。
なお、「通話放題ライト」をオプション契約すると留守番電話サービスも追加料金なしで使えるようになります。
オプション③ 国内通話かけ放題「通話放題」
国内通話が通話時間無制限でかけ放題になるオプションが「通話放題」月額1,980円です。
一部の電話番号を除き通話回数・通話時間が無制限に通話料金無料となるので、電話をよくかける人・仕事でスマホを使う人におすすめの無料通話オプションです。
無料通話は「着信転送」「留守電再生」も対象
UQモバイルの無料通話オプションの特徴として「着信転送時の転送通話料金」「留守番電話のメッセージ再生時通話料金」も無料通話になる、という点で他社の無料通話に対して優位性があります。
着信転送時の転送通話料金や留守番電話メッセージ再生時の通話料金も「通話放題」「通話放題ライト」では無料通話対象、「通話パック」では通話料金割引の対象となります。
「通話放題」「通話放題ライト」では留守番電話もついてくる
また、「通話放題」「通話放題ライト」の利用者は留守番電話サービスが含まれている「電話基本パック」オプションが無料で使えます。
- 留守番電話サービス
- 割り込み通話サービス
- 三者通話サービス
- 迷惑電話撃退サービス
「電話基本パック」は月額440円の独立した通話オプションなのですが「通話放題」「通話放題ライト」の加入者はオプション料金(440円)無料で利用することができる、という仕組みです。
なお、「電話基本パック(440円/月)」のオプション料金は無料ですが独立オプションなので別途申し込みが必要です。
トクトクプランがおすすめな人、おすすめできない人
トクトクプランの基本スペックは毎月15GBで月額3,465円です。これに各種割引を適用することで最安で2,178円/月になる仕組みとなっています。
一方、NTTドコモの人気格安プラン「ahamo(アハモ)」なら毎月20GBで月額2,970円です。
両者の基本スペックは以下のようになります。
UQモバイル トクトクプラン |
NTTドコモ ahamo(アハモ) |
||
---|---|---|---|
月額基本料金 | 3,465円/月 | 2,970円/月 | |
月間基本データ容量 | 15GB/月 | 20GB/月 | |
音声通話 サービス |
基本 通話料金 |
22円/30秒 | |
無料通話 | 別途オプション | 5分かけ放題 | |
データ通信 サービス |
余ったデータの 次月繰越 |
〇 | × |
低速通信速度 | 1Mbps | ||
海外データ通信 | 別途海外データ通信オプション必要 | 無料 ※82の国・地域で利用可能 |
これからわかるように、トクトクプランは割引適用がない場合には非常に高額なプランであり、この条件であればNTTドコモ「ahamo(アハモ)」や同じUQモバイルの新プラン「コミコミプラン」を検討すべきです。
つまり、割引適用されない場合にはトクトクプランはおすすめではない、と言うことができます。
KDDI(au)のサービスにドップリな人←〇
ではトクトクプランがおすすめな人は?となると「KDDI(au)のサービスにドップリな人」ということになります。
トクトクプランをKDDI(au)のサービスと併用することで各種割引が適用されてトクトクプランは劇的に安くなります。
トクトクプランに適用可能な割引サービスは以下のようになります。
費用項目 | 費用(月額) | |
---|---|---|
基本料金 | 3,465円/月 ※月間データ容量15GB/月 |
|
割引 | 自宅セット割 | -1,100円/月 |
au Payカードお支払い割 | -187円/月 |
トクトクプランに「自宅セット割」は必須!
代表的な割引サービスが「自宅セット割」であり、自宅セット割が適用されることで毎月1,100円もの割引が適用されトクトクプランは「月間15GBで月額2,365円」とかなり安いプランとなります。
「自宅セット割」には「自宅セット割・インターネットコース」と「自宅セット割・でんきコース」があります。
「インターネットコース」は自宅の固定回線にKDDI指定の光回線・ケーブルテレビ回線やWiMAXなどのホームルーターを併用することで適用されます。
「でんきコース」はKDDIが提供する自由電力サービス「auでんき」を契約することで適用されます。
どちらのコースでも「自宅セット割」が適用されるとトクトクプラン1回線に対して月額1,100円もの割引となり、トクトクプランは月額2,365円となります。
さらに安くする「au PAYカードお支払い割」
トクトクプランの毎月の利用料金の支払い方法に「au PAYカード」を指定することで「au PAYカードお支払い割」が適用され、月額187円の割引となります。
自宅セット割とau PAYカードお支払い割の両方が適用されることで、トクトクプランは月額3,465円から月額2,178円(税抜き1,980円)と劇的に安くなります。
毎月のデータ使用量が1GB程度の人←×
トクトクプランの月額基本料金は3,465円ですが、「データ使用量が1GB未満の月は990円(税込み)」という安さをアピールしている二段階従量制プランです。
この「データ使用量が1GB未満の月は月額990円(税込み)」という割引の仕組みは以下のように「1GB未満データ利用時割引」が適用されるからです。
費用項目 | 費用(月額) | |
---|---|---|
基本料金 | 3,465円/月 ※月間データ容量15GB/月 |
|
割引 | 自宅セット割 | -1,100円/月 |
家族セット割 | -550円/月 | |
au Payカードお支払い割 | -187円/月 | |
1GB未満データ利用時割引 | -1,188円/月 |
このように、「自宅セット割」「au PAYカードお支払い割」に加えて「1GB未満データ利用時割引」が適用されることで「1GB未満なら990円」となる仕組みです。
これはまったくおすすめではありません。
ソフトバンクが提供する格安プラン「LINEMO(ラインモ)ミニプラン」なら月額990円(税込み)で月間データ容量3GBが使えます。
トクトクプランのように3つの割引フル適用してなお1GB/月で月額990円は非常に高いです。
月額990円で使うことを目的としてトクトクプランを契約するのはおすすめできません。
他に検討すべきスマホプラン
このようにトクトクプランは必要な月間データ量が15GB程度の方で、自宅の光回線がKDDI系だったり電力会社にauでんきを利用している人にお勧めできるサービスです。
KDDIのサービスに取り込まれることで標準月額料金3,465円のトクトクプランは割引適用後に最安で月額2,178円まで安くなります。
15GBで月額2,178円であれば料金的には安くておすすめのプランと言えます。
15GB程度ならahamo(アハモ)を検討
自宅の固定回線をKDDI(auひかり、など)にしたり自宅電力を「auでんき」にできるならトクトクプランに自宅セット割を適用することで価格的にもおすすめプランになります。
割引が適用されない場合には「15GBで月額3,465円」という非常に高い料金プランです。
この場合(割引適用されない場合)にはNTTドコモの「ahamo(アハモ)」がおすすめです。
「月間20GBで月額2,970円(税込み)、5分無料通話付き」という現在一番人気の格安スマホプランです。
UQモバイル「コミコミプラン」もおすすめ
また、UQモバイルがトクトクプランと同時に発表した別プラン「コミコミプラン」もおすすめです。
コミコミプランはNTTドコモの「ahamo(アハモ)」を対抗としたプランだと思われ、「20GBで月額3,278円、10分無料通話付き」というプランです。
自宅セット割などの各種割引は適用されませんが、割引適用しなくてもシンプルで安い良プランになっています。
ahamo(アハモ)とコミコミプランの比較として「仕事などで音声通話をよく使うならコミコミプラン」「海外旅行でも使いたいならahamo(アハモ)」という点が特徴的であり、それ以外はほぼ同じ仕様になっています。
ahamo(アハモ)とコミコミプランの詳しい比較はこちらの記事を参考にしてみてください。
「1GBで990円」が魅力ならLINEMOミニプランをおすすめ
トクトクプランの広告を見て「1GBで990円って安い!」と魅力を感じている方へ、まったく安くありません。
ソフトバンクが提供する格安プランLINEMO(ラインモ)の「LINEMOミニプラン」なら毎月3GBで月額990円、しかも割引なしにこの値段です。
しかもLINEMO(ラインモ)なら人気アプリ「LINE」が使い放題(データカウントされない)ため、LINEのヘビーユーザーであればLINEによるデータ通信料は無料になる、というメリットがあります。
一方で、LINEMOはオンライン専用プランなので手続きや相談などはすべてスマホアプリから行うことになります。
トクトクプランなら実店舗・サポート電話なども利用可能、という点はトクトクプランのメリットになります。
「毎月3GBで月額990円」のLINEMOミニプランについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
トクトクプランのまとめ
2023年6月1日よりUQモバイルの新料金プラン「ミニミニプラン」「コミコミプラン」「トクトクプラン」がスタートしました。
シンプルで分かりやすかった旧プラン「くりこしプラン+5G」から大きく変わり、プランごとに特徴のあるちょっと複雑な料金プランとなりました。
「15GBで月額2,178円」「1GBまでなら月額990円」とうたっているトクトクプランですが、実は月額基本料金3,465円と割高(値上げ)で、KDDIの抱き合わせ割引てんこ盛りでやっと安いプランになる仕組みです。
トクトクプランは「自宅セット割」前提プラン
トクトクプランに割引サービス「自宅セット割」が適用されると月額1,100円もの割引となり、やっとそれなりに安いプランとなります。
自宅セット割はKDDI指定の自宅固定回線(光回線やホームルーター)を併用する「インターネットコース」と、自宅電力をKDDIが提供する「auでんき」と契約する「でんきコース」に分かれています。
つまりトクトクプランはKDDI指定の固定回線を契約するか、または自宅電力をauでんきと契約するか、のどちらかが前提となる点に注意してください。
自宅セット割が適用できるのであればトクトクプランは料金的にも悪くありません。
毎月15GBなら新プラン「コミコミプラン」を検討
自宅セット割が適用できない場合にはトクトクプランを選ぶべきではありません。
「毎月15GBで月額3,465円」のトクトクプランよりも、NTTドコモが提供する人気格安プラン「ahamo(アハモ)」がおすすめです。
また「毎月20GBで月額3,278円」のコミコミプランもおすすめです。
「1GBまでなら990円/月」に騙されるな!
トクトクプランには「1GB未満データ利用時割引」という割引サービスがあります。
当月のデータ使用量が1GB未満であった付きには月額1,188円もの割引が適用され、「自宅セット割」「au PAYカードお支払い割」に加えて「1GB未満データ利用時割引」が適用されて月額990円になる仕組みです。
「1GB/月で月額990円って安い!」と思う方にはソフトバンクの「LINEMOミニプラン」をお勧めします。
LINEMOミニプランなら割引なしで「3GB/月で月額990円」という低料金プラン、しかも人気アプリLINEのデータ通信はカウントされないので「無料でLINEが使える」と考えることもできます。
毎月のデータ使用量が少なく「1GBで十分」という方、トクトクプランではなくLINEMOミニプランをおすすめします。